FUTABA
耐塩素性に優れたEPDMの紹介
水関連機器のシール製品として使用されるEPDMには、水道水中の残留塩素の影響を
考慮に入れた配合が求められます。
残留塩素による劣化は黒濁した水の発生やパッキンのクラックによる漏れの発生、水道水
中への異物混入といった問題を生じさせています。

弊社ではこうした報告例を踏まえ、耐塩素性に優れたEPDMの開発に取り組みました。

耐塩素性EPDM     汎用EPDM
黒濁発生
1 浸漬試験@
2 浸漬試験A

※次亜塩素酸溶液(有効塩素濃度200PPM 1ヶ月浸漬)

T.水関連機器のパッキン用ゴム材料に要求される性能

             規格値                                   実測値

硬さ          60±5(+7〜−0)            60(+6)    

引張り強さ       12Mpa以上(−20以内)          18.4(−13.6)  

伸び          300%以上(+10〜−30以内)      560(−7.1)  

7Mpa荷重時の伸び     300%以下                270

圧縮永久ひずみ     30%以下                  26

(70℃×22時間)

※( )内は70℃×96時間老化試験後変化

※本試験表の値は試験値であり保証値ではありません。

◆物理特性 水道用ゴムJIS K 6353)U類 硬さ60

結果:水道用ゴムJIS K 6353)U類 硬さ60に適合

U.耐塩素EPDMの評価試験

次亜塩素酸ナトリウム溶液による浸試験

濃度    :有効塩素濃度200ppm。浸試験溶液は毎日交換する。

温度 :屋外温度(30〜35℃)

時間 :物性変化試験は一ヶ月720時間)

        外観変化、体積変化、重量変化については3ヶ月までとした。

結果:サンプル表面の異常なし

 

汎用EPDMでは、浸後1ヶ月が経過した時点で黒い粉の浮遊が見られる。(図2 浸漬試験A参考)
また製品表面の状態も右下(浸漬1ヶ月)では著しい荒れが確認された。(1 浸漬試験@参考)

  

◆試験方法 耐塩素EPDMに要求される浸出性評価試験:JIS K 6258による)

戻る